大型決戦兵器ガンダム・インレとは何か

ガンダム・インレとTR計画

ガンダム・インレ。

TR計画の最高到達点。ファイバーIIとダンディライアンIIをそれぞれ装備したコアMS二機が合体した形態(型式番号:RX-124 / ARZ-124INL)。クインリィ(女王)形態の上位モデルでもあり、大王形態とも呼ばれる

と、正直何を言っているかわからないが、これもガンダム。
ガンロワ(ガンダムのアプリゲーム)にも登場(正確には派生元の機体ウーンドウォート)しており、何だろうと気になってはいたので調べてみることにしました。画像:アストラルサイドゲームス

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ガンダム・インレに関連する機体の登場する作品

そもそもガンダムインレはどの作品に登場したのかというと、『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場。電撃ホビーマガジン、2002年9月号から2008年1月号で連載され、ムック全6巻、小説全2巻、漫画全4巻の作品。

宇宙世紀0084年から0088年が舞台で、Ζガンダムの外伝的な物語。
主人公が「ティターンズ・テスト・チーム」のパイロットで、Ζガンダムに登場した様々な兵器のプロトタイプの存在や、冤罪裁判が絡む複雑な人間模様の展開がある。

また、Webで展開されている『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』にも登場している。

ガンダム・インレを紐解く

結論からいうと、『ガンダムインレは、ガンダムTR-6の最終完成形』ということでした。では、そのガンダムTR-6とは何か?ということになります。

ガンダムTR-6は、ティターンズの『TR計画』の中で造られたガンダム。
『TR計画とはMSの決戦兵器化プラン、すなわち決戦兵器[インレ]の開発計画であり、TRシリーズ全てがインレに到達する過程で派生した機体に過ぎない。』とされており、つまりTR計画を追えば、ガンダム・インレに行きつくということです。

TR計画とTRシリーズの到達点 ガンダム・インレ

TR計画とは、ガンダム・インレを生み出す開発計画です。試作機のTR-1からTR-5それぞれの機体を発展させ、TR-6をコアユニットとし合体させる事で結実しています。
TRは、新兵器の「TRIAL(トライアル)計画」と同時に「TRANCE・Rシステム(万能化換装)」の略。さらにその真の目的である「トライステラー計画」の事も示している。
トライステラー計画については、今後『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』で語られるのか?

画像中央が、ガンダム・インレ。その外観はもはや、ガンダムでもモビルスーツでもないですな。

TR計画とガンダム・インレ画像:A.O.Z Re-boot | 電撃ホビーウェブ

中央にガンダムのトレードマークでもあるオレンジ色のVアンテナがあります。よくみると小さいガンダムが入っています。これがコアユニットのガンダムTR-6。

ガンダム・インレのコアユニット

インレを構成するために造られたガンダムTRシリーズ

ガンダムTR-6は、TRシリーズと呼ばれる中の1つです。
ガンダム・インレの開発にあたりティターンズは試作機を5機(TR-1~TR-5)製造し、インレの機能をテストする計画でした。そのテスト過程でTRシリーズは、様々なバリエーション、派生、追加武装など造られました。

ちなみに、TRシリーズの機体名は『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』の登場キャラクターから取られています。
その作中にうさぎ語という独自の言語の中に、インレ(Inlé)は含まれており、意味は『月』。

ガンダムTR-1 ヘイズル

U.C.0084.12ロールアウト。
ジム・クゥエルをベースにしたTRシリーズの試作型1号機。この試作型TR-1でのテスト結果から、飛行技術から「バイアラン」、ティターンズのガンダムをフラッグシップとする構想が「ガンダムMk-Ⅱ」に、次世代主力量産機の構想が「バーザム」に引き継がれている。

ガンダムTR1画像:ガンプラはじめました 1/144マニア

ガンダムTR-1 ヘイズルはさまざまな改修、改造が行われ、最終的にはガンダム・インレのコア・モビルスーツに発展する。特にガンダムTR-1は改修されたヘイズル改、またそこからの派生や、オプションパーツなど幅広く展開され把握するだけで一苦労。気が向いたら確認しようと思います。

バイザックTR-2 ビグウィグ

U.C.0085.07-12
ハイザック先行量産型をベースに開発。
最終的に、この試作機のデータを基に、ガンダムTR-6 インレの主武装ハイパー・ロングレンジ・ビームキャノン(通称ビグウィグキャノンⅡ)の完成へ繋がる。

バイザックTR-2 ビグウィグ画像:電撃ホビーウェブ

試作アッシマーTR-3 キハール

U.C.0085.08-10
ガンダムTR-6 インレに搭載予定の小型可変MSの試験機で、もとはアッシマー(正確には試作型アッシマー)。アッシマーのプロトタイプではない。
この試作機からは、「ドラム・フレーム」と呼ばれる円盤状の可動式パーツの発展がインレに繋がっていく。
この武骨な感じ好き。
試作アッシマーTR-3 キハール画像:電撃ホビーウェブ

TR-4 ダンディライアン

U.C.0085.10~U.C.0086.02
ダンディライアンは、RX-107ロゼット(ハイザックに続いてアナハイム社が開発した機体)に大気圏突入モジュールの増加アーマーを装着した状態。

ロゼット画像:The Gundam Wiki

このダンディライアンの発展型は、インレを構成する下部パーツとなる。

RX-107 TR-4 ダンディライアン画像:GUNDAM.INFO

ギャプランTR-5

U.C.0086.03~U.C.0088.02
ギャプランをベースとした試験機で、ギャプランTR-5 ファイバー、ギャプランTR-5 フライルーと発展する。
最終的にインレを構成する上部パーツとなる。

ギャプランTR-5画像:ガンプラはじめました 1/144マニア

ガンダムTR-6 ウーンドウォート

U.C.0088.02
ガンダムTR1~5の集大成で、「TRシリーズ」の最終型にして完成機。ガンダムTR-S ヘイズル・フレア、および万能化換装システムの構想を継承し、機種統合計画を反映・ブラッシュアップする形で一から新規設計されている。
このガンダムTR-6 ウーンドウォートを、コアとし他のTRシリーズと合体した姿が、ガンダム・インレとなります。

しかし、ガンダムTR-6 ウーンドウォートは実質的な戦闘は行われないまま意図的に破壊され、ガンダム・インレは構想としての兵器となりました。※『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』で、レジオンの手によって防衛兵器としての完成が進められる。

RX-124 ガンダムTR-6 ウーンドウォート画像:機動戦士ガンダムオンライン 画像

ガンダムTR-6 ウーンドウォートは、TRシリーズの集大成という事もあってか、かなりのバリエーション、換装状態があります。ガンダムTR-1同様に、あまりにも膨大なため気が向いたら整理しようと思います。

ちょっと寄り道 ガンダムTR-S ヘイズル・フレア

ガンダムTR-1 ヘイズルの再設計機体。インレのコアユニットの流れとなる予定だったが、ガンダムTR-6 ウーンドウォートがその役割を持つことになる。
『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』のエゥーゴ側の機体。

ガンダムTR-S エルアライラー画像:GUNDAM.INFO

画像は、ギガンティックアームなどオプション装備状態のガンダムTR-S エルアライラー。これのコアユニットがヘイズル・フレア。

究極合体!ガンダムTR-6 インレ参上!

TRシリーズから昇華されたファイバーⅡ、ダンディライアンⅡをガンダムTR-6 ウーンドウォートをコアとし装着することでガンダム・インレは完成します。

ファイバーⅡは、ガンダムTR-6[キハールⅡ]を複数搭載し、一個小隊以上の戦力を戦場まで運んで戦闘ユニットとして展開する事が出来た。このファイバーⅡはガンダム・インレの上部パーツとして機能する。

ファイバーⅡ画像:ガンプラはじめました 1/144マニア

ミノフスキークラフトを装備し、飛行が可能なほか、大気圏突入の性質上堅牢な装甲を持つ。ダンディライアンⅡは下部パーツとして機能する。

ダンディライアンⅡ画像:ガンプラはじめました 1/144マニア

上記の2つのユニットを管理するためのRX-124 ガンダムTR-6 コアユニット、ウーンドウォート。この3つが合わさることで、ガンダム・インレとなります。

RX-124 ガンダムTR-6 ウーンドウォート画像:機動戦士ガンダムオンライン 画像

しかし、これがガンダム・インレの全てではない。さらにガンダム・インレ専用のオプションパーツで、さらならる拡張が可能となっているのだ!収集つかない!

以下の形態とは別で、惑星間航行用形態などもあるが形状が確認できませんでした。MS大全集とかにはでてるのかしら。

ガンダム・インレ 巡航形態

ガンダム・インレ 巡航形態画像:ガンプラはじめました 1/144マニア

ガンダム・インレ 射出形態

ガンダム・インレ 射出形態画像:ガンプラはじめました 1/144マニア

ガンダム・インレ 大気圏離脱形態

ガンダム・インレ 大気圏離脱形態画像:ガンプラはじめました 1/144マニア

ガンダムTR-6 サイコ・インレ

サイコ・インレ画像:ガンプラはじめました 1/144マニア

SDガンダムGジェネジェネシスでみるガンダム・インレ

ゲームには初参戦となるのかな。
ガンダム・インレの各種武装などこの動画を見るとイメージが湧くと思います。キハール(アッシマーみたいなの)の射出など、インレの兵装に閉口。また、火器管制用のガンダムが格納されている姿も確認できる(動画2分47秒あたり)。

これで今後、ガンダム・インレも徐々に日の目を見ていくことになるのかな。
ゲームで動くようになれば良くも悪くも「なんだこれ?」と認知される傾向もあるし。私がガンダム・インレを調べた理由も、ガンロワがきっかけですし。

ガンダム・インレとは何だったのか

どんな状況下でも無限とも言える組み合わせで、対処できる形態に変形、合体が可能な究極の汎用兵器。それがガンダム・インレ(のはず)。
火器管制用のガンダム、機体操縦用のガンダム、キハールⅡ(ガンダムTR6)を6機、計8機を搭載するその姿はまさに決戦兵器、一機で戦局を変える力がある。もはやMS、MAの枠にではなく戦艦なんじゃないか。

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