モビルスーツ(MS)とモビルアーマー(MA)の違い

モビルスーツ(MS)とモビルアーマー(MA)の違いはなんでしょうか。
さまざま意見が分かれる事もありますが、実際のところ違いは何でしょう。
いつもの通り宇宙世紀ベースで調査しました。

先に言っておくと「モビルスーツとモビルアーマーの定義は曖昧で作品ごとに違っている。」という結論は変わらないです。
何となく「こんな感じなんだなぁ」くらいの結論となります。型式番号で判断すればいいじゃんって野暮な話はなしで。

ちなみに、私も調べてみるまでは「人型がモビルスーツで、人型でないものがモビルアーマー」くらいの認識でした。
トップ画像引用:ガンダム&いろいろミュージアム☆

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モビルスーツとモビルアーマーの違いは、兵器として戦術上の用途の違い

「モビルスーツとモビルアーマーの違いは、兵器として戦術上の用途の違い」ってwikiに書いてあります。

しかし、これでは終われませんぜ。
ただ、wikiに書かれているモビルアーマーの定義が一番しっくりくるかなと思いますので一読を。

人型のMSは、その高い汎用性により従来の兵器に対し圧倒的な優位を得たが、汎用であるがゆえに、特定の状況下では十分な能力を発揮できないケースが発生した。その打開策として、あえて人型に限定せず特定の目的(拠点防衛、強襲など)に特化した大型機動兵器の開発が提唱され、MIP-X1が再度見直されることとなり、「モビルアーマー」の名称を与えられて研究が進められた。モビルアーマー – Wikipedia

MIP-X1についてはビグロの原型、モビルアーマーのご先祖様のようなものです。
要は以下のあたりをおさえるとモビルアーマーということになるのかな。

MAは(例外もあるが)その多くが以下のような共通点を持つ。

  • 人型をしていない(より正確には、人型に限定されない)。機体によっては腕などの可動肢さえ持たずMSのようなAMBACは行わないものも見られる。
  • 平均的なMSに対してかなり大型である。
  • 高出力ジェネレーターを搭載し、大火力の武装を持つ。装甲も厚くまれにIフィールドジェネレーターをも搭載する。
  • バーニアスラスターの推進力が大きく爆発的な加速ができ、長距離巡航能力も高い。その反面旋回能力は高くないため、敵MSに取りつかれて白兵戦に持ち込まれると弱い(ただし、高速度・大加速力で移動したり強大な火力で迎撃したりしてくるMAにMSが取りつくこと自体がかなりの難事、というより不可能に近い)。
  • 可変機種においては、移動時はMA形態での運用が主となる。

モビルアーマー – Wikipedia

兵器として考えた場合、「人型にこだわる必要ないよね。戦略的に特化した性能の機体を造ればいいよね。」というわけです。
モビルアーアーマーの定義がわかれば、ちょっと乱暴ですがそれ以外の兵器はモビルスーツともいえるわけです。

しかし、ザクレロは?アプサラスは?アッシマーは?クィン・マンサは?と個人的にモヤモヤするので、気になる機体をモビルスーツかモビルアーマーか見ていきましょう。

ボール、Gアーマー、デンドロビウムなど、連邦の機体はややこしくなるのでいったん触れずにいきます。ティターンズの機体については、可変モビルスーツ、可変モビルアーマーについてみてみます。

ファーストガンダムのモビルスーツ、モビルアーマーはわかりやすい

モビルアーマーの定義をもとに考えるとファーストガンダムの機体はシンプルで、モビルスーツかモビルアーマーか判別しやすいです。

最初のモビルアーマー?アッザム

見た目からモビルアーマー感の強いアッザム。
しかし、設定上ややこしい点があり『アッザム』が登場するまでに、モビルアーマーという兵器体系(呼び名?概念?)がなく、モビルスーツかモビルアーマーか意見が分かれるようです。

「型式番号「MAX-03」に後のモビルアーマーと同じくMAの2文字が含まれるのでモビルアーアー」という声もあれば、「そもそもモビルアーマーという定義がない時の兵器だからモビルアーマーではない」、といった声もあり、はっきりしないようです。

個人的には、モビルアーマーでかなと思います。
少なくとも、モビルスーツではないですね。

アッザム

こっちが最初?グラブロ

ガンダム 28話に登場したモビルアーマー。

ジオン公国は複数のMA開発計画が同時に進行しており、その中でこのグラブロが最も早く完成します。
しかし、水中用の機体ということもあり「モビルスーツかモビルアーマーか」というよりも、一般的に水中用の機体という印象となってしまうのではないでしょうか。

グラブロ

何体生産されたか話題になるビグロ

31話で登場のモビルアーマー。
これも見た目、運用の視点からみても典型的なモビルアーマーですね。

ビグロ

モビルスーツ?モビルアーマー?謎のザクレロ

ガンダム 32話で登場するモビルアーマーです。
ビグロと同様、もしくは近いコンセプトで製造されたのでモビルアーマーです。

ザクレロ

とんがり帽子 エルメス

大きさ、その武装の特異性からモビルアーマーです。

エルメス

雰囲気モビルアーマー ジオング

雰囲気モビルアーマーっぽいじゃんってなるけどモビルスーツ。
劇中登場が脚なし状態のため、モビルスーツっぽくないからモビルアーマーと思われがち。

ジオングとパーフェクトジオング

モビルスーツとモビルアーマーの違いがこんがらがる可変モビルスーツ、可変モビルアーマーの登場

Zガンダム時代になると可変モビルスーツと可変モビルアーマーが登場します。
これらが登場したことで、モビルスーツとモビルアーマーの違いがこんがらがってしまいます。

しかし「どちらの形体を基本にして運用するのか」という点から考えてみると理解できます。
基本となる運用形体が、モビルスーツかモビルアーマーかで判断できます。
機体ごとに見ていきましょう。

サイコガンダム、サイコガンダムMrⅡ

モビルアーマーをベースとして開発が進み、汎用性をもたせるためモビルスーツ形態へ変形できるようになりました。
そのため、サイコガンダム、サイコガンダムMrⅡは可変モビルアーマーとなります。

サイコガンダム・サイコガンダムMr-ⅡMA形体がベースで、MS形体はサブ

お前はどっちだ代表 ギャプラン

モビルアーマーからモビルスーツ形体へ。
モビルスーツ形体のサイズも一般的なモビルスーツと変わりないし、火力もずば抜けたものもない。
と、モビルアーマーらしさは無いが、大気圏での迎撃を想定して開発されているため、ギャプランは可変モビルアーマーです。

ギャプランMA形体がベースで、MS形体はサブ

実は変形できます カプール

ハイゴッグの発展型。水中での抵抗が小さく耐圧性に優れる球形で、水中移動時には手足部を機体内に収納し巡航形態となる。可変モビルスーツ。

カプールMS形体がベースで、MA形体はサブ

よくモビルスーツっていわれるアッシマー

要は空をビュンビュン飛ぶぜってのがコンセプトのためモビルアーマー形体が基本。
そのためモビルアーマーです。

アッシマーMA形体がベースで、MS形体はサブ

可変モビルアーマーの代表例 メッサーラ

可変モビルアーマーの代表例のような機体。
モビルアーマー形体が基本で、高速移動、長距離移動をコンセプトとした機体。
そんな機体に緊急的な近距離格闘戦を行えるようモビルスーツ形体へ変形できるよう造られました。

メッサーラMA形体がベースで、MS形体はサブ

MA形体がカブトムシみたいなガブスレイ

可変機においては初めて、モビルスーツ形体をメインとした機体。
モビルスーツ形体がメインで、モビルアーマーに変形することでヒット&ウェイができる。
ガブスレイMS形体がベースで、MA形体へ変形

エイ型ハンブラビ

同時期に開発・運用されたガブスレイと同じコンセプトで、モビルスーツ形体が基本で、モビルアーマー形体へ変形。
ハンブラビMS形体がベースで、MA形体へ変形

ウサギ型MA バウンドドック

メッサーラと同じ構想で造られた。
モビルアーマー形体が基本で、モビルスーツ形体は補助的な要素。

バウンドドックMA形体がベースで、MS形体はサブ

他のモビルスーツかモビルアーマーか分かりにくい機体

その他、気になった機体をみてみましょう。

アプサラス

08小隊のストーリからもわかるように「ジャブローを直接攻撃するぜ!」とかなり戦術的に特化した考え方で造られたので、モビルアーマーとなります。

アプサラス

ヴァル・ヴァロ

ビグロとビグ・ザムの間に誕生したとされるモビルアーマー。
高機動戦闘に特化した機体にするというコンセプトで、まさに局所的な想定のモビルアーマー。
かっこいいが、プラズマリーダーやクローと高機動戦闘とかみ合わない謎の武装がされている。3機製造されたものの、一年戦争の表舞台では出撃の機会を与えられず、闇に葬られたと言われている。

ヴァルヴァロ

ガザC

作業用モビルスーツとして開発されたのガザB(非変形)の発展させた機体。
ただ、戦闘時はモビルスーツ形体での性能が低いため、モビルアーマー形体をメインとした形をとった。
そのため、モビルスーツなのかモビルアーマーなのか疑問点もありますが、ガザB(モビルスーツで変形できない)の発展形という点でもモビルスーツという事になるかと思われる。

ガザCMS形体がベースで、MA形体へ変形

ガゾウム

ガザ系の改良版から、いい具合に改修ができたためガザ系から別の識別番号がついたモビルスーツ。

ガゾウムMS形体がベースで、MA形体へ変形

ジャムルフィン

試作の大型モビルアーマーの砲塔に、仮設の腕と脚を取り付けた可変モビルアーマー。
機体中央部のメガ粒子砲と高性能スラスターにより、一撃離脱戦法を得意とする。

ジャムルフィンMA形体がベースで、MS形体はサブ

クィン・マンサ

40メートル近い全高を持つ大型機だがモビルスーツ。
ちなみに機体の大きさ比較画像は、『ガンダムの大きさ【全31体】鉄血のオルフェンズまでのガンダムで比較』のライバル機のところで確認できます。

クィンマンサ

クシャトリヤ

クィンマンサの小型版ってところ。
モビルスーツです。

クシャトリヤ

シャンブロ

水陸両用のモビルアーマー。
まあ、みたまんまモビルアーマーって感じの出で立ちですね。
サイコフレームが搭載されている。

シャンブロ

ドッゴーラ

ベスパの開発した全長が約370m(369.3m)、重量146tにもなる大型というか、長いモビルアーマー。

ドッゴーラ

モビルスーツとモビルアーマーの違いはやはり、戦術的運用方法

結局、私みたいになんとなくガンダム見てる人の、
・人型
・火力がでかい
・サイズもでかい
といった、何となく思い描いているモビルスーツとモビルアーマーの違いは遠からず当たっているのかと思います。

この点に、運用方法を当てはめるとモビルスーツなのか、モビルアーマーなのか判断できるのではないでしょうか。

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