ジョニーライデンの帰還 10巻までの感想

ジョニーライデンの帰還

ジョニーライデンの帰還を読み始めました。
コミック版ガンダムはどうも二次作品色が強く避けていましたが、ブライトノアが主人公の『虹にのれなかった男』を読んでみて、コミック版も興味を持ちました。
そこで、レビューの評価もよさそうなジョニーライデンの帰還を読んでみることにしました。

完結した作品だと思って読み始めたら、まだガンダムエースで連載中という点は見落としていました。
現在14巻まで発売され、15巻は2017年09月25日の発売予定となっています。

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ジョニーライデンの帰還 あらすじ

商品説明としてのあらすじは、以下のような内容になります。

第一次ネオ・ジオン抗争が終戦を迎えて間もない宇宙世紀0090年、地球連邦の外郭組織であるF.S.S.(Federation Survey Service)に所属するテストパイロットのレッド・ウェイラインは、ルナツーで発見されたフルアーマーガンダム TypeBのデータの評価シミュレーションの最中、何者かによって接触を受け、データ上に存在しない筈の青いゲルググと交戦する。
この一件を不審に思ったレッドは、ゲルググが残した「ジョニー・ライデン」のキーワードを元に、同じチームのリミア・グリンウッドと共にジョニーに関する調査を開始する。

と1巻のあらすじだと、人物名や専門用語でいまいちピンとこないです。
現在発売されている14巻までを大きなネタバレなしで簡単にまとめるとこんな感じ。

わかりやすい!ジョニーライデンの帰還はこんな話

なぜ、みんなジョニーライデンを探しているの?

一年戦争時、ジオンにキマイラ隊という謎のエース部隊が存在したが、その設立目的は不明。
エース部隊なのに一年戦争での戦歴はほぼなく、そのまま不明となった部隊。
物語が進むに連れてキマイラ隊の設立目的が徐々に明らかになってくる。

キマイラ隊はエースパイロット集団というのはもちろん、そのパイロットたちをサポートする技術部門も超優秀でした。
キマイラ隊のMS設計、開発、カスタマイズを一手に担いかなりのパフォーマンスを出したようです。

その技術部門の心臓部となる設備や、テストデータなどが保管されている製造プラント船「ミナレット」。
どうやらこのミナレットへ保管されたデータへアクセスできる人物は3名しかおらず、その中の一人が元キマイラ隊のジョニーライデンなのです。

ジョニーライデンは鍵の一人ジョニーライデンはミナレットの鍵となる人物

ミナレットの設備、データ情報は相当価値のあるものでその情報を何に利用できるのか、裏でもっと大きな陰謀等あるのか。
登場人物それぞれの思惑が何か等はこれから明らかになる、のかな。

ジョニーライデンの帰還 時代背景はZZガンダムの後の話

時代設定はU.C.0090。
U.C.0089が第一次ネオ・ジオン抗争(ZZガンダム)で、U.C.0093が逆襲のシャアとなるので、その間の出来事となります。

そのため、登場人物、モビルスーツも逆襲のシャアまでに登場しているものが多く宇宙世紀好きには楽しめると思います。

アッシマーが見開きでドーン!アッシマーが見開きでドーン!

また、14巻にはトワイライトアクシズ(U.C.0096)の主人公となるアルレット、ダントンも登場します。

どうやら、『ジョニーライデンの帰還』を作成しているArk Performanceは、作品ごとにちょいちょい繋がりを持たせるようで、この『ジョニーライデンの帰還』についても、他のArk Performance作品『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』、『機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー』との繋がりもあるようです。

ただ、『ジョニーライデンの帰還』のみでも話は理解できるように構成されています。

ジョニーライデンの帰還を読んでみた感想

コミック版が苦手な私が実際にコミック版を読んでみた感想をつらつらと。

宇宙世紀ベースの話のためとっつきやすい

宇宙世紀がベースの作品のため、ガンダムを知っている人には入りやすい作品だと思います。

ストーリーの中心はオリジナルキャラですが、わきを固める登場人物、機体など逆襲のシャアまで見た方ならニヤリとすると思います。
まだ連載中なので1つの作品として判断しかねるところもありますが、全体的にストーリー構成も見せ方も魅力ある作品で面白いと思います。
サンダーボルトのような形でアニメ化も可能なのではないでしょうか。

ただ、ロリ少女が登場してくる点はいただけない。
設定上無理やりつじつま合わせしているが、別に少女である必要性は全く感じない。

イラストは見やすく読みやすい

個人的にコミックとなると気になるのがイラスト。
こればかりは人それぞれだと思いますので何とも言えませんが、政治のおっさん、軍人、青年、大人な女性、女の子など様々登場しますが、どれも上手く描かれています。

モビルスーツなどの描き込みもしっかりされている

シリアスなシーン、コミカルなシーン、モビルスーツの戦闘シーンも上手く流れに沿って描き分けられていると思います。

コミックならではのデフォルメしたタッチコミック版ならではのデフォルメしたタッチ

表紙のカラーイラストよりも、ストーリーで描かれる線画のみの方が個人的に好き。

モビルスーツの解説は開発経緯もしっかり設定されている

ストーリ上モビルスーツが登場するわけですが、初めて登場するモビルスーツの場合、そのモビルスーツについての解説が2、3ページ差し込まれます。

MS解説こんな感じで開発経緯など紹介。ページはバインダーのようにデザインされている。

単に名称や型番、武装についての説明ではなく、そのモビルスーツが開発される背景から、実際の開発に課題となる予算編成や汎用性の検討など、大人な視点からの解説のため興味深く読むことができると思います。

ジョニーライデンの帰還 一度手に取ってみたら?

大人向けのガンダム漫画です。
題材がジョニーライデン、宇宙世紀って時点でターゲットはおっさんでしょう。

さまざまな人物や組織がそれぞれの思惑で動く政治的な話や、戦闘する口実が必要でそのための契約書にサインをもらうため奔走したりと、社会人なら「あるようね、そういうこと。」と思えたりするわけです。
モビルスーツでの戦闘では、敵の落とした武器を使おうとするが、規格が合わないため使用できないといった地味に現実感のある演出もあったりと中々に奥深い。

少しでも興味をもったら、一度手に取ってみたらいいと思います。
ただ、webの無料お試し読みの1話だけではなく、コミック1巻を通して読んでみる方が良いと思います。

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