フラナガン機関、ムラサメ研究所、オーガスタ研究所。どれもガンダムに登場するニュータイプ研究所の名称です。
映像作品では施設名称ばかりで具体的にどんな事をやっているかわからない事が多いですが、トワイライトアクシズや、不死鳥狩りを読んでみて、宇宙世紀の根深い闇の部分にかかわっている事がわかります。
そんなニュータイプ研究所について調べてみました。
画像:機動戦士ガンダム Twilight AXIS
ニュータイプ研究所という呼称について
ニュータイプ研究所とは、その名の通りニュータイプに関する研究を主とする機関の総称。
ただ、『ニュータイプ研究所』という名称の施設自体の存在する可能性はあります。便宜上そのようにしておきます。
ジオンのニュータイプ研究所 フラナガン機関
ジオン公国(キシリア・ザビ)主導のもと、宇宙世紀0079年6月にサイド3で設立された民間施設。ニュータイプ研究所の大元です。
ニュータイプについての研究は、ジオンが連邦に先立って研究を開始しています。
キシリアはニュータイプの軍事利用を目的としているため『人類の可能性の模索』ではなかったようです。まあ、戦時中ですし。
フラナガン博士
ラナガン機関の設立者。そもそもは、ジオン・ダイクンの提唱したニュータイプについて、科学的に立証する事が始まりでした。
研究はニュータイプの兵器への転用へ向かい、成果とし「サイコミュ・システム」の試作品を完成させ、エルメスに搭載させます。
その後、一年戦争でジオン公国の敗戦と同時にフラナガン機関は解散され、フラナガン博士は消息不明となります。
ニュータイプの研究者というガンダム中で重要なポジションとなるため、様々なガンダム作品に登場するが、人物像(顔や性格等)は作品ごとに差異がある。
クルスト・モーゼス
フラナガンとは別にEXAMの研究を推し進める。が、環境に限界を感じEXAMシステムを手土産に連邦に亡命。
ニュータイプが人類に対する脅威になるとの考えからEXAMシステムを開発した狂気の科学者。
画像:機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY
セガサターンのゲーム『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』登場。このゲームはヒットしたためか、登場MS、キャラクターは他のゲームにもちょいちょい登場する事になる。
フラナガン機関の主な被験者
- ララァ・スン
- 言わずもがな、ガンダム作品のニュータイプポジションを不動のものとしたララァさんもここ出身。
登場作品【機動戦士ガンダム】
- シャリア・ブル
- 木星帰りのあの男。THE ORIGIN版では被験者として、TV版では調査対象者として記録。
登場作品【機動戦士ガンダム】
画像:NAVER まとめ
- マリオン・ウェルチ
- 宇宙移民の子供で、その資質を見出され、クルスト・モーゼス博士の元で「EXAMシステム」研究の被験体となった。ゲームに登場し、EXAMシステムでなんじゃこれ?!ってなった覚えがある。
登場作品【機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY】
- クスコ・アル
- 一年戦争終盤、テキサス・コロニーでララァ・スンの操縦するエルメスと相打ちになり、ガンダムを放棄してコア・ファイターの中で宇宙空間を漂っていたアムロ・レイを救助する。小説版のみの登場で幻のニュータイプ。小説版は読んでいますが、あまり覚えがない。。。
登場作品【小説 機動戦士ガンダムⅡ】
画像:テムのパーツ屋
- アルレット・アルマージュ
- 一年戦争時、ジオン公国軍の機動兵器開発に参加。ア・バオア・クー戦後は、アクシズへと移り、MS関連の技術開発に参画していた。第二次ネオ・ジオン戦争終結後は、ダントンと共に身分を隠してサイド6で暮らしていたが、特殊部隊「マスティマ」への協力を求められ、アクシズへ帰還する。フラナガン機関時にララァと親交がある。
登場作品【機動戦士ガンダム Twilight AXIS】
画像:GUNDAM.INFO
地球連邦軍のニュータイプ研究所 オーガスタ研究所
地球連邦軍のニュータイプ研究所の一つ。地球連邦軍オーガスタ基地に併設され、地球連邦軍のニュータイプ研究所としては最も古い部類に入る。オークランド研究所やムラサメ研究所と関係が深く、またアナハイム・エレクトロニクス社とも接点を持っている。北米ジョージア州オーガスタのクラークヒル湖畔に立地する。
強化人間ロザミア・バダムを育て、そのお目付け役であるゲーツ・キャパの強化改造を行う。またギャプランの開発や、バウンド・ドックのサイコミュ調整なども行った。後にムラサメ研究所が開発したサイコガンダムを小型化し、ガンダムMk-Vを開発、また同機に準サイコミュであるインコムを搭載した。
オーガスタ研究所の主な被験者
- クロエ・クローチェ
- 戦災孤児で、1年戦争時、オーガスタ研究所製の特殊システムHADESの被験体であり、それを搭載するモビルスーツ・ペイルライダーのパイロット。
登場作品【機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク】
画像:ピクシブ百科事典
- ロザミア・バダム
- 地球連邦軍のオーガスタ研究所で調整を受けた強化人間。精神調整に合わせて肉体も強化されている点は他の強化人間と同様であるが、ロザミアの場合は一年戦争時のコロニー落としが精神に大きな傷を残しており、ティターンズはそこを利用してエゥーゴを敵と思わせるようローレン・ナカモトに精神操作させた。
登場作品【機動戦士Zガンダム】
画像:Middle Edge
- ゲーツ・キャパ
- 精神的に不安定な傾向の強い強化人間の中では比較的安定しており、加えて女性の多かったティターンズの強化人間に於いて数少ない男性という事もありロザミア・バダムの「兄」という役割を与えられ、戦場に於いてサイコガンダムMk-Ⅱに搭乗した彼女を監視・制御を担った。
登場作品【機動戦士Zガンダム】
画像:FANDOM
- マリーダ・クルス
- エルピー・プルの12体目のクローン「プルシリーズ」の内の一人「プルトゥエルブ」。
登場作品【機動戦士ガンダムUC】
画像:NAVER まとめ
- クァンタン・フェルモ
- アクシズに調査に入った「マスティマ」を強襲した、謎の武装集団「バーナム」に所属する強化人間。かつて地球連邦軍オーガスタ基地に併設されたニュータイプ研究所で、各種実験の被験者だったと思われる。
登場作品【機動戦士ガンダム Twilight AXIS】
画像:PR TIMES
地球連邦軍のニュータイプ研究所 オークランド研究所
『機動戦士Ζガンダム』に登場。
地球連邦軍オークランド基地内に設置された。北アメリカカリフォルニア州の都市オークランドに位置する。オーガスタ研究所と関係が深い。
地球連邦軍のニュータイプ研究所 ムラサメ研究所
『機動戦士Ζガンダム』に登場。ムラサメ博士らにより日本に設置された研究所で、地球連邦軍のニュータイプ研究所としては最も古い部類に入る。ローレン・ナカモト博士やナミカー・コーネル博士も在籍した。オーガスタ研究所やティターンズのグリプス基地と関係が深い。
サイコミュシステムの小型化ができず、通常のモビルスーツの2倍以上の大きさを持つ可変モビルアーマー・サイコガンダムシリーズの開発に至った。
ムラサメ研究所の主な被験者
- ゼロ・ムラサメ
- 歴史上最初の強化人間とされる。
登場作品【ゲーム ギレンの野望】
- フォウ・ムラサメ
- 一年戦争で戦災孤児になり、ムラサメ研究所に引き取られた。フォウ・ムラサメという名は、「強化」のため、自身の過去の記憶や本当の名前すら失った彼女にムラサメ研究所が便宜的に与えた仮の名であり、ムラサメ研究所の4(four)番目の被験体という意味である。本当の名前は未だ明らかになっていない。
登場作品【機動戦士Zガンダム】
画像:Middle Edge
他にも、ジル・ラトキエ(機動戦士ガンダムのミハル・ラトキエの弟という設定)や、アマリ・ガーフィールドが『フォウストーリー』に登場しているが、情報や、ガンダム史のなかでの扱いが少ないので割愛。
地球連邦軍のニュータイプ研究所 ピョンヤン研究所
『機動戦士Ζガンダム』に登場。被験者が1名、明らかになっているのみ。
ピョンヤン研究所の主な被験者
- キム・カーリン
- ピョンヤン・ニュータイプ研究所の強化人間。女性。宇宙世紀0072年8月3日生まれ。
第36話でカミーユ・ビダンがティターンズのキリマンジャロ基地に潜入した際に強化人間のデータを検索、そのときにロザミア・バダム、フォウ・ムラサメとともに彼女の顔写真付きデータが一瞬表示される。データは英文表記であるが、のちに『ガンダムエース』連載記事「データガンダム-俊傑群像-」で氏名のカタカナ表記が明らかとなった。こういうの面白いですよね。
登場作品【機動戦士Zガンダム】
画像:がんだまぁBlog
ネオ・ジオン(アクシズ?)のニュータイプ研究所
『機動戦士ガンダムΖΖ』及び『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場。
かつてのフラナガン機関の流れを汲む研究所で、アクシズ潜伏期から研究を続けていた。
第一次ネオ・ジオン抗争では、ニュータイプの試験管ベビーとしてエルピー・プルを、またエルピー・プルからクローン技術でプルツーらを生み出す。(エルピー・プルとプルツーは双子ともいわれる。)その他マシュマー・セロやキャラ・スーンらを強化した。
逆襲のシャアに登場するナナイ・ミゲルが所長を務めていた研究所かはっきりしない。
ネオ・ジオンのニュータイプ研究所の主な被験者
- エルピー・プル
- アクシズ内においてグレミー・トトらの監視の下、パイロットとして養成されていた少女。出生に関しては謎が多く、意図的に記録が抹消され残されていないとする資料もある。彼女の時点で既に誰かのクローンであったという説など諸説ある。
登場作品【機動戦士ガンダムZZ】
画像:GAME Watch
- プルツー
- エルピー・プルの同器質体であり、他のプル・クローン体共々サンドラのコールドスリープルームにて眠りについていた。
登場作品【機動戦士Zガンダム】
画像:Middle Edge
- マシュマー・セロ
- ガンダムZZがコミカル路線から、シリアス路線へ変更するため強化人間にさせられる。「ハマーン様バンザァァァァァァァァァァァァァイ!!」
登場作品【機動戦士ガンダムZZ】
- キャラ・スーン
- マシュマーの監視役であったが、マッシュマー同様失態が続く。その後はネオ・ジオンでマシュマー同様強化人間にされる。調整がやや不安定であったためで、時折強化以前の行動を取り周りを困惑させる。
登場作品【機動戦士ガンダムZZ】
- ギュネイ・ガス
- ナナイが所長を務めるニュータイプ研究所出身の強化人間で階級は少尉。戦艦レウルーラに乗り組んでいるヤクト・ドーガのパイロット。過去登場した強化人間の中では一番の安定感を持つ。
登場作品【機動戦士ガンダム 逆襲のシャア】
ニュータイプ研究所とは何だったのか
ニュータイプが人類の新しい可能性を示す希望のはずが、その研究の実態は子ども(主に戦争孤児)を使った人体実験など暗い面を持っていしたす。強化人間から、薬物投与、クローンまでなんでもござれ。
また、ニュータイプ用、強化人間用のモビルスーツなどの研究・開発も行っており、ガンダムNT-1(アレックス)、キュベレイ、ユニコーンガンダム2号機 バンシィなどニュータイプ研究所で開発されている。