ガンダムNTネタバレ 劇場版と小説版の違い

ガンダムNTネタばれ

ガンダムNTが公開され映画館へ足を運びました。11月24日に発売された小説版『機動戦士ガンダムNT』、さらにその原作『不死鳥狩り』も読んでいるので、映画版、小説版を比較した(といってもほぼ小説版がそのまま映像化された感じ)ネタばれ含む感想を。
ページ内の画像は、ロング版のPVからのものとなっています。

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ガンダムNT冒頭23分が公式youtubeで公開中

冒頭23分って結構みせますね。ガンダムNTのタイプAはこのシーンのみ登場。

ガンダムNTネタバレ 人物視点

小説版のガンダムNTは、

  • プロローグ
  • 第一章「再開」
  • 第二章「望郷」
  • 第三章「贖罪」
  • 第四章「飛翔」
  • エピローグ

の6部構成、全338Pとなっています。
また、作中で回想シーンが何度か入ってきますが時系列としては以下のようになります。劇場版もこの流れにそって、現在と過去の回想シーンを交差させながら物語が進んでいきます。

ガンダムNTの物語上、触れられる時系列は以下の通り。

U.C.0079 一年戦争
ヨナ、リタ、ミシェル8歳。
オーストラリアへのコロニー落としをヨナが予知し奇蹟の子供たちといわれる。

奇蹟の子供たち

U.C.0087 Zガンダム グリプス戦役
ヨナ、リタ、ミシェル15歳。
戦争孤児となりオーガスタ研究所でニュータイプ研究の被験者になる。この時の出来事が本編のコアになる部分。
物語の中で、サイコガンダム、ダカールでのシャアの演説が小説でも語られる。劇場版では、ニュース映像としてサイコガンダムやシャアの演説が放送されていたり、サイコフレームの説明時にZガンダムのスイカバーアタックにやられるシロッコが確認できる。
U.C.0093 シャアの反乱(逆襲のシャア)
ヨナ、リタ、ミシェルは描かれていないが、アクシズショックをシェザール隊のイアゴが間近で目撃している。
U.C.0097 ガンダムUCの一年後
ヨナ、ミシェル25歳。
ヨナは地球連邦宇宙軍所属で階級は少尉、ミシェルはルオ商会の特別顧問。リタはフェネクスとしてさまよっている。

原作となる『不死鳥狩り』を詳細に落とし込んだ内容となっています。ただ、幼少期の回想シーンや人物描写が中途半端な感じもあり、『不死鳥狩り』が間延びした作品と感じました。作中、ユニコーンガンダム、バナージ・リンクス、ジンネマンなどガンダムUCに登場した機体や人物もちょい役で登場。

主要人物それぞれの結末を小説版のネタバレありで感想を。

ヨナ・バシュタ

「泣き虫ヨナ」とミシェルから言われるように作品全体で泣き虫、弱虫キャラな感じ。25歳で地球連邦宇宙軍所属で階級は少尉。
カーバインを確保するための作戦でディジェに搭乗しアンクシャ、グスタフカールと交戦するが、小説版では実戦経験がないとされている。劇場版では、そのような描かれ方ではないが、後方へ下がっていろとミシェルに言われる。というか、ミシェルがディジェで戦闘に参加するんだ。

シェザール隊との模擬戦時では「悪かないけど、中の上ってとこ」とのこと。「強化もされとらんようだ」とも言われているが、15歳の時オーガスタ研究所で強化人間としての能力を引き出す実験を受けている(その結果、強化されたのかは不明)。

ナラティブガンダムに搭乗しフェネクスや、セカンド・ネオジオングと対峙することで、サイコフレームを通しリタとの交信や、ミシェルの心の奥を共有する。オーガスタ研究所での出来事をきっかけに、ミシェルと間にしこりがありミシェルをウソつき呼ばわりする。

リタの願いで暴走したゾルタンを倒すため出撃するヨナ

最終決戦では、ナラティブガンダムは大破するものの、フェネクスへ搭乗し圧倒的パワーでコアから分離したシナンジュ・スタインとセカンド・ネオジオングを貫き撃破する。
ゾルタンの内なる声が聞こえる「楽になろうぜ・・・」それは、ゾルタンが「心中しようぜ」と言っているようにも聞こえた(Zガンダムのシロッコみたいだな)。ヨナは精神世界で子供のころのゾルタンを目にし、15歳のリタ、ミシェルと心を通わせ現実世界へ戻る。

バナージと飛び去るフェネクスをみながら「いつか、俺もきみたちに追い付いていみせる」とつぶやく。

ミシェル・ルオ

『不死鳥狩り』には登場していない。ガンダムNTのキーマン。
ルオ商会の特別顧問で政財界から絶大な信頼を得ている。詳細は描かれていませんが今回の不死鳥狩りを推し進めた人物。

ニュータイプの力でなく統計学と裏話から導いたものだと後に告白する。でもすごいよね。

戦争孤児となったミシェル、ヨナ、リタの3人はオーガスタ研究所でニュータイプの研究対象とされる。この時の出来事がミシェル、ヨナそれぞれの苦悩の原因となっている。

オーガスタ研究所を脱走する三人

オーガスタ研究所の実験でミシェル達3人は「奇蹟の子供たちの中には本当のニュータイプがいる」とされていて、ほかの被験者のような実験はされなかった。しかし、状況が変わる。
オーガスタ研究所の運営元のティターンズが崩壊すると囁かれるようになる。焦る研究者たちは「結果を出さなければ自分たちは戦犯となる。」「奇蹟の子供たちから本物のニュータイプを選別し結果をださなければ」と考える。
しかし、本物のニュータイプはルオ商会へ受け渡す話となっていた。だが研究者たちはルオ商会には偽のニュータイプを渡そうと考えた。自分たちは本物のニュータイプを研究し成果(人口的にニュータイプを造ること)を残したかったからだ。

その会話を耳にしたミシェルはヨナに「私たち二人がリタが本物のニュータイプと証言すればリタは助かる。リタが助かれば後からルオ商会に拾ってもらおう。三人が助かるにはそれしかない」と説得しヨナも同意する。
後日、ミシェルは研究者たちに取引を持ち掛ける。「本当のニュータイプを教える。代わりに私をルオ商会に引き取られるようにして」と。

ミシェルの思惑通り、ルオ商会には本当のニュータイプとしてミシェルが養子に迎い入れられる。ルオ商会での略筮法での占いについては、統計学を基にした商売でしかないと義理の姉ステファニー・ルオへ告白している。

フェネクス狩りで指示通り動かなかったヨナをビンタ!対して反論もしないヨナ。ミシェルとヨナの溝の深さが感じられる

ミシェルの目的は、フェネクスと同化しリタが永遠(の命)を手に入れたと考え、ヨナの搭乗するナラティブガンダムと対峙させることで意図的にサイコフィールドを発生させその仕組みを解明する事。しかしそれは建前で、心の奥底にあった本当の願いはもう一度リタとヨナを巡り合わせ、ヨナに許しを請うことだった。

最終決戦時は、「サイコフレームが多い方がナラティブに有利になる」とベースジャバーでセカンド・ネオジオングとナラティブガンダムの戦闘空域へ割って入りサイコフレームの資材をばらまく。その後、セカンド・ネオジオングの傀儡となってしまったジェスタ(シェザール隊のイアゴ機)へのファンネルビットを断ち切るも、最後に放たれたジェスタのビームの直撃で爆散する。

ちなみに、意味ありげだった義父のルオ会長ですがただ永遠の命のためコールドスリープ中ってだけでした。

ちなみにその2。小説版ではミシェルたちがオーガスタ研究所から逃亡する時、ミシェルが自身の体をつかい下心のある研究員を利用し抜け出す隙を作ったと描かれている。

リタ・ベルナル

奇蹟の子供たちの中の真のニュータイプ。
『不死鳥狩り』よりも小説版『機動戦士ガンダムNT』のボリュームが多くなったことで、作品全体で相対的に出番が薄まったキャラ。
小説では「鳥がすき」、「鳥になりたい」と口を開けば鳥、鳥、鳥の印象。ミシェルによりあっさりリタがフェネクスと同化している可能性が示唆される。

オーガスタ研究所で、開頭手術をはじめさまざまな実験体とされ最終的にはフェネクスに搭乗する事となる。
コロニー落としを予知した時に、この物語の結末まで予見していたようだ。

小説版ではそれほど気にならなかったが、いざ映像化されるとフェネクスが映りながらリタの心の声が聴こえるため個人的には「ああ、ガンダムもとうとうこの方向へ来たか」とやや萎えました。なんか常にフェネクスがしゃべってるみたいなんですよね。いや、そうなんだけども。

フェネクスガンダム

フェネクスの暴走シーンの回想で、一瞬23、24歳となったリタの後姿が確認できる。その背中には大きな傷痕があり、戦後も続いたニュータイプの実験の過酷さが垣間見える。

ゾルタン・アッカネン

その風貌の通りのサイコさん。だが、ほかのニュータイプ被験者と同じ被害者でもある。
その過去は戦場で生き残ったところを旧ジオン公国に拾われニュータイプの実験体とされるが、「赤い彗星の出来損ない。」のセリフの通り適応不足とされ失敗作の烙印を押される。

ニュータイプの実験は想像を絶するものだったようで、体が絶えられなければ人工臓器へ交換、実験の失敗で右目を失いサイコミュ・システム内蔵の義眼が埋め込まれたりと、そりゃあひねくれますよね。

搭乗機はシナンジュ・スタイン。
コロニー内のガンダムナラティブとの戦闘時にセカンド・ネオジオングを呼び寄せるも、ネオジオングは本来のコアとなるはずのシナンジュ・スタインではなく、ガンダムナラティブをコアとし取り込もうとする。「おまえまで、俺を見捨てるのかよぉ・・・!」ゾルタン涙目。

シナンジュスタイン

コロニー内での戦闘後は自分たちが切り捨てられることを知り、もはや失うものはないといった感じでナラティブガンダムとフェネクスを倒すことを目的とする。

フェネクスの再臨時には、今度はしっかりシナンジュ・スタインをコアユニットとし機動したセカンド・ネオジオングに搭乗し連邦部隊を壊滅させる。

ファンネルビットやサイコ・シャードなど、その圧倒的な力でナラティブガンダム、フェネクスを追い詰めるが、最後は覚醒したフェネクスにシナンジュ・スタインもろとも貫かれる。そのまま、フェネクスのサイコフレームが巨大な翼のようになり、その光でセカンド・ネオジオングを包みシナンジュ・スタインと共に消滅する。

いやー、ガンダムUCではほぼ木偶の坊だったネオジオングが、グリグリ動くだけで私は満足。
そうそうにサイコシャードつかったりと全力感もよかった。

ブリック・テクラート

ミシェルの秘書を務める青年。発表当初は「スパイか?」と怪しい人物と思っていたが違った方向で怪しい人物だった。
まさかの「わたしは、女性を愛しません」発言。

最後までミシェルをサポートしミシェルと共にベースジャバーの爆発の中に消えていく。

イアゴ・ハーカナ

シェザール隊の隊長。

過去、シャアの反乱のなかで起きたアクシズショックを目の当たりにしている。
『不死鳥狩り』では戦死するが、小説版ガンダムNTではこの事件の目撃者となる。

マーサ・ビスト・カーバイン

全部で1ページ分も登場していないのではないか。
物語の設定上、過去のフェネクス暴走事件やルオ商会がなぜここまで情報を持っているか、というためだけの登場。

マーサ・ビスト・カーバイン

ミネバ・ラオ・ザビ

ガンダムUCの最終話でコロニーから分離したメガラニカ内のビスト低に住んでいます。
メガラニカ自体はジオン公国の宙域にかくまってもらっている。

ミネバ

物語終盤、ユニコーンガンダムをみて「これを封じるのが、私たちするのが一生の仕事になるのでしょうね・・」「そうよね、バナージ・・・」とつぶやく。
映像版では、ユニコーンが封印されている状態が確認される。ガムテープで止められているようにしか見えませんでしたが。

バナージ・リンクス

物語の終盤に登場。小説版ではほとんどのシーンで「彼」と表記され、映像版では最後のシーンまで顔はヘルメットで見えない状態になっている。

バナージリンクス画像:電撃ホビーウェブ

ジンネマンのガランシェールjrに、タクヤ(そばかす顔の少年と記載、映像版でも顔は確認できないがすぐにタクヤとわかる)と共に乗艦しているようです。搭乗機はなんとシルヴァ・バレトタイプの新型機。
ビームマグナムを撃ったあとシルヴァ・バレトタイプの腕部が吹き飛ぶのは芸は細かいが兵装としてどうなのか。

戦闘での活躍はほぼありませんが、真のニュータイプとなった先輩としてヨナを救う。ヨナの無事を確認するとその場を離れる。

ガンダムNTネタバレ 機体について

ナラティブガンダムはじめ、ガンダムUCの機体が多数登場します。まあ、一年後の設定ですしね。

ナラティブガンダム

情報公開時からそうそうA装備、B装備と公開されました。

そしては、サイコパッケージとよばれる強化パーツ(ガンダムアレックスのチョバムアーマーみたいなものか)を装備したC装備。そして、なんとナラティブガンダムにもNTDが搭載されておりました。NTDが発動するとインコムが自動で有線ワイヤーを外し無線に切り替わるって!
ちなみに、NTD状態はユニコーン同様赤い発光ですが、覚醒モードでは青色。

セカンド・ネオジオングとの戦いで、脚、腕、頭部と破壊され最後は大破するが、なんとそこには赤いコアファイター。
まあ、それも撃破されますが。

ユニコーンガンダム3号機 フェネクス

光の速さで飛ぶことができる。コクピット内にリタの姿はなくリタの思念はサイコフレームにとどまっている(とどまっているという表現が正しいか不明で、別次元から影響を与えている、操っているという感じかもしれない)模様。

そもそも、フェネクスってなんぞというと、「UC計画」にビスト財団が関わることが気に入らない地球連邦軍のラーソン中将の指示で、連邦軍が独自に組み上げた機体。

評価試験時(U.C.0095)の暴走シーンはもう少し、突っ込んでくると思いきや一瞬で終わりました。

シナンジュ・スタイン

ガンダムUCのフル・フロンタルの搭乗したシナンジュは、シナンジュ・スタインを改良したもの。

となると、ガンダムNTに登場するシナンジュ・スタインって何なの?というところですが、単純に2機ありましたとさ。
ガンダムワールドでは、予備パーツとして複数体製造(後付け設定)されることが往々にしてある。

セカンド ネオ・ジオング

あれれーネオジオングって崩壊していなかったっけ?いやいや予備パーツがあるのです!
てことで、予備パーツからくみ上げられルオ商会から、袖付きへ横流しされたモビルアーマーです。

ガンダムNTでは、ぐりぐり活躍してくれてうれしかった。

ガンダムNTの最終決戦と盛り上がり

初代ガンダムはジオン防衛ラインのアバオアクー、Zガンダムはコロニーレーザーなど最終局面の盛り上がりポイントがあるわけですが、ガンダムNTの最終決戦はサイド6のヘリウム3備蓄基地周辺。

このヘリウム3備蓄基地ってのが臨界爆発すると大変なことになるらしい。
小規模の爆発ならまあ影響は少ないようですが、臨界爆発を起こすと非常にまずいようで、備蓄基地を中心に衝撃波が膨れ上がり周辺のコロニーが飲み込まれる。そのコロニーの残骸が地球に落下。コロニー落としの比じゃない規模の被害が出る模様。

上映開始から2週目(12/7(金)~)の特典でもらえる『カイ・シデン報告『サイド6ヘリウム3備蓄基地臨界爆発事故異聞』コラムペーパー』はこの事をいっていたのですね。カイ視点の今回の件が描かれているのかしら。

ガンダムNTの感想

原作『不死鳥狩り』との感想と変わりないですね。
死を超越することで、魂とは何?命とは何?って話。あとは『刻(とき)』がみえるようになるとか。でも、ララァも言っていたよね「ああ……アムロ。刻(とき)が見える」って。

そういった点では「ニュータイプ神話の行き着く先」のコピー盛りすぎかな。

ガンダムNTの小説と劇場版の違い

大きく変わっているところはありませんでした。
小説読みながら「ああ、このシーン劇場版ではカットだろうな」と思ったところが、ほぼそのままカットされていました。おもにヨナたちの8歳の時のシーンですね。悪童との絡みのシーンで、唯一重要な点となるヨナの鳥のペンダントが壊されるシーンが一瞬ある程度でした。

あとは、ミシェルの描かれ方が小説版の方が詳細に描かれているため、もう少し人間味がるというか、ヨナやリタに対する想いがわかりやす印象です。劇場版だと気の強い嫌な奴感がつよいかなと。
映像版のみだと意味が不明瞭な点もありそうですが、小説原作であればしょうがない範囲かなと思います。

サイコ祭り

サイコ・モニター、サイコ・スーツ、サイコミュ・レンズ、サイコ・パッケージと新たなサイコ商品続々登場!いやーサイコ祭りですね。
サイコフレーム技術の応用ではあるだろうから、サイコなんちゃらってのはわかんなくはないですが、多すぎないですかね。

ガンダムNT その他関連

ガンダムNTが宇宙世紀だとどの時間位置か「ガンダムの宇宙世紀を時系列順にわかりやすく整理した
ルオ商会についてはこちら「ガンダムに登場するルオ商会って何?
不死鳥狩りについてはこちら「ガンダム 不死鳥狩りネタバレ

ガンダムNT 音楽

SawanoHiroyuki[nZk]:LiSA 『narrative』。
これどう読んでいいのかと思ったのだが、澤野氏がスタッフとの飲み会を「澤野会」と言っており、そこから「野(n)澤(Z)会(k)」
とのことのようだ。

歌詞に目を通すと、ガンダムNTの内容をそのまま歌っているなあといった感じ。

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