ガンダムNTを原作の不死鳥狩りからどんな物語か考える

機動戦士ガンダムNT ナラティブ

劇場版『機動戦士ガンダムNT』も11月30日の公開に向け情報追加されていくなか、どういった作品になる考えてみます。
原作『不死鳥狩り』を読んだうえの予想なのでネタバレにつながる要素を含んでいます。

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ガンダムNTはガンダムUCから1年後の話

ガンダムNTはU.C.0097が舞台です。
宇宙世紀をさかのぼってみると、U.C.0096『ガンダムUC』、U.C.0093『逆襲のシャア』、U.C.0079『初代ガンダム』といった具合です。
ガンダムNT以降の宇宙世紀作品としては、U.C.0123『ガンダムF91』が公開されている作品としては一番近い時系列になります。

ただ『閃光のハサウェイ』が小説版そのままであればU.C.103年の出来事として劇場3部作で2019年秋以降公開予定となっています。
ガンダムUCから1年後という事で気になるのが、ガンダムUCとの接点や登場人物のその後です。

ガンダムNTに登場する機体からみるガンダムUCとの接点

登場する機体のほとんどがガンダムUCとの繋がりがある機体です。
主人公の機体となるナラティブガンダムは完全オリジナル機体となり、原作『不死鳥狩り』にも登場していません。

ナラティブガンダム

νガンダムの前にサイコフレーム試験機として開発された機体、という設定。
確かになんとなくνガンダムっぽい感じはする。

ナラティブガンダム画像:機動戦士ガンダムNT

アナハイムがνガンダムの開発データ取得のために製造した多目的試験用モビルスーツ。武装は頭部のバルカンしかなく追加武装をする事で運用する。
脚本の福井氏は、追加装備はAからCへ行くごとにシンプルになると発言している。
PVでフェネクスを捕らえるナラティブガンダムが確認できます。『サイコ・キャプチャー』というらしい。
ローゼンズールのサイコミュをカットするのと同じ原理かしらね。

画像:機動戦士ガンダムNT

ちなみに、『不死鳥狩り』ではヨナはジェスタに搭乗しています。

ユニコーンガンダム3号機 フェネクス

バナージの搭乗したユニコーンガンダム、2号機のバンシィ。その兄弟機となるフェネクス。
ユニコーンガンダム1号機と2号機のデータを反映させ連邦軍が造ったユニコーンガンダム3号機です。

ガンダムフェネクス画像:機動戦士ガンダムNT

フェネクスについては、イベント上映された作品『機動戦士ガンダムUC One of Seventy Two』で初めて語られます。
映像内容は『U.C.0095に2号機バンシィとの評価試験中に袖付きの強襲(リ・バウ)を受ける。リ・バウを撃退するもフェネクスは、バンィ、母艦を攻撃した後行方不明となる。』といった内容です。

フェネクスガンダム画像:機動戦士ガンダムNT

で、ガンダムNTではこの行方不明となったフェネクスの捕獲目的としたお話。

シナンジュ・スタイン

ゾルタン・アッカネン搭乗機として登場。
小説『機動戦士ガンダムUC 戦後の戦争』にシナンジュの実験機として登場しています。

シナンジュスタイン画像:機動戦士ガンダムNT

「スタイン/シュタイン(stein)」はドイツ語で「石」という意味で、“原石”を意味している。
ガンダムUCとの繋がりから考えると、シナンジュスタインはフルフロンタルの元へ届き、シナンジュとして完成されます。
その後はネオジオングのコアユニットとなるが、バナージ、リディによって撃破されている。

となると、ガンダムNTのシナンジュ・スタインは何?となりますが、どうやら2機ありましたーという設定です。無理ないかね。

IIネオ・ジオング

2018年10月16日のガンダムNTイベントで明らかになった機体。
予告にも輸送されているシーンがありますが、まだ全貌はわかりません。
設定はガンダムUCのシナンジュ&ネオジオングと同様に、シナンジュスタインをコアユニットとして起動するようです。

画像:機動戦士ガンダムNT

ただ、これもシナンジュスタインと同様に設定としてどうなるのか気になるところですね。
アニメ版ガンダムUCではシナンジュと共に崩れ去るわけで、その後の話となるガンダムNTにネオジオングと同様のMAがなんで存在するのか?というところ。
まあ、ガンダムNTのラスボスといったポジションでしょう。

ディジェ

Zガンダムでアムロが搭乗した機体。
マーサ・ビスト・カーバインに関わる作戦では主人公のヨナが搭乗する模様。『不死鳥狩り』にはマーサの表立った登場はありません(確か)。
ファンサービス的な機体でしょうかね。後方の機体もディジェっぽい。

ディジェ画像:機動戦士ガンダムNT

その他の機体

ジェスタ、ジェガンD型、グスタフ・カールとガンダムUCに登場した機体のバリエーションが登場します。

ガンダムNTの登場人物からみるガンダムUCとの繋がり

公式サイト、予告からマーサ・ビスト・カーバイン、ミネバ・ラオ・ザビの登場は確認できます。
が、バナージ・リンクスについては現時点で触れられてはいません。ややこしくなるから登場しないんじゃないかなあ。登場しても、ミネバの口から簡単に語られる程度とか。

ヨナ・バシュタ

8歳、15歳、25歳と描かれている。
8歳のヨナは、ミシェル、リタとu.c.0079に起きたコロニー落とし(オーストラリア)を予知し「奇蹟の子供たち」や、過去の回想シーンで登場するのではないかと思います。

奇蹟の子供たち画像:機動戦士ガンダムNT

15歳のヨナは、おそらく3人がそれぞれの道に分かれる時に描かれと思います。『不死鳥狩り』では、孤児院という設定だったため、ヨナとリタは養子として孤児院を離れるシーンが描かれています。

ヨナ画像:機動戦士ガンダムNT

その後、本編となるのが25歳のヨナ。連邦軍へ所属しています。そして、フェネクス捕獲のためシェザール隊へ編入されます。
『不死鳥狩り』では、元ティターンズ高官を脅しシェザール隊へ編入させますが本編ではどうでしょうか。一応、以前のPVには「ティターンズ」というワードがカットインされていますが。

ミシェル・ルオ

25歳。ルオ商会の特別顧問
関係する人物としてルオ・ウーミン(冷凍中)、と秘書のブリック・テクラートが登場します。
ちなみに『不死鳥狩り』には登場しません。

ミシェル・ルオ画像:機動戦士ガンダムNT

リタ・ベルナル

25歳。連邦軍所属。
U.C.0095、ユニコーンガンダム3号機フェネクスの機動実験中に暴走事故を起こして消息不明となる。
リタがフェネクスと共に消息不明となっている点が、ガンダムNTの物語の中核となる。

リタ画像:機動戦士ガンダムNT

ゾルタン・アッカネン

27歳。
ガンダムNTのオリジナルキャラで「シャアの再来シリーズ」の開発された強化人間の1人。
アンジェロよりも壊れていて、サイコさんの模様。
『不死鳥狩り』には登場しません。

画像:機動戦士ガンダムNT

イアゴ・ハーカナ

シェザール隊の隊長。シェザールは「猟人」という意味。
『不死鳥狩り』では元ティターンズという事になっている。ガンダムNTでもこの設定は引き継がれているんじゃないかしら。
PVから「ユニコーンの3人めの兄弟、どこから来た、どこえゆく」のセリフが確認できます。

イアゴ隊長画像:機動戦士ガンダムNT

その他、フランソン、アマージャ、デラオ、パベル、タマンがシェザール隊の隊員として登場する。

マーサ・ビスト・カーバイン

熟女。
「ラプラス事件」の責任を問われる形で身柄を拘束され、その後幽閉されていた。
バンシィとフェネクスのテストにアナハイム側として立ち会っていた一人で、その情報を必要としたルオ商会が移送中に逃亡させる。ちなみに、旦那はアナハイムのお偉いさん。『不死鳥狩り』には登場していない。

マーサ・ビスト・カーバイン画像:機動戦士ガンダムNT

ミネバ・ラオ・ザビ

「危険な火遊びをしているようですね」のセリフがPVから確認できる。
ユニコーンガンダムとバンシィの人智を超えた能力を危険視し、連邦軍と共同で両者の機体とサイコフレームの研究を封印する協定を締結。その後、航宙戦艦メガラニカ内のビスト邸に拠点を構える。『不死鳥狩り』には登場していない。

ミネバ画像:機動戦士ガンダムNT

バナージ・リンクス

登場するのかどうか、現時点での情報はゼロです。登場してもどう絡ませるか難しいんじゃないかなあ。

ガンダムNTキービジュアルから読み解く

ガンダムNTのサイトで、キービジュアル(ポスター)となるものが3回追加されています。
キービジュアルとなれば、やはり物語のコンセプトが盛り込まれるわけですから、どんな内容かのヒントがあります。とはいえ、『不死鳥狩り』を読んでいればそのまんま画になったなという印象ですが。

最初に公開されたガンダムNTキービジュアル

ガンダムNTキービジュアル01画像:機動戦士ガンダムNT

最初に公開されたビジュアルは『不死鳥狩り』のネタばれを含む形で構成されているようです。
『不死鳥狩り』でフェネクスとリタは一体化しているわけで、ビジュアルの女性(リタ)が、フェネクスに重なるよう構成されています。羽もリタが「鳥になりたい」といっていた点と一致します。

ナラティブ組体操で話題にガンダムNTキービジュアル

ガンダムNTキービジュアル02画像:機動戦士ガンダムNT
その特異な絡みかたでインパクトあるビジュアルで、公開後すぐバズっていました。
その後は、他の作品やキャラクターを使った大喜利に発展していき広告効果が高いビジュアルとなったはず。ただ狙ってそうなったわけではないようです。

ルネサンス時代の彫刻「サビニの女たちの略奪」が元ではないかとネット民で推測されている模様。

サビニの女たちの略奪画像:サビニの女たちの略奪 – Wikipedia

ふむ、確かに似ていますね。彫刻自体は『国の存続のために女性が必要だからさらってしまおう』といった意図のようで、詳しくは『サビニの女たちの略奪 – Wikipedia』を読んでみましょう。

ビジュアルとガンダムNTの内容的には、まあそれほど深く考えずにそれぞれの想いが絡まるという点と、手を伸ばす先にニュータイプ(フェネクスと一体化したと思われるリタ)の行きつく先があるって感じかしら。

最新のガンダムNTキービジュアル

ガンダムNTキービジュアル03画像:機動戦士ガンダムNT

最初のキービジュアル同様、『不死鳥狩り』の結末を表しているようです。サイコフィールドのような揺らめきに、リタのシルエットがフェネクスを包むよう描かれています。ヨナとミシェルが15歳でガラスに映り込む姿は25歳。リタだけ映り込みの姿がないのは、フェネクスと同一化しているからでしょうが、8歳の姿をしている点の意図がちょっとわかりませんね。

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