逆襲のシャアがhuluに入っていたので改めてみました。逆襲のシャアが1988年の作品なのでもう30年前ですか。
評価はさまざまですが一般的に人気のある作品かと思います。私もすきです。
ただ、当時みた時は5thルナ落下の部分など唐突すぎて理解できないまま話が進んでいったなあ。そんな逆襲のシャアをあらためてみた感想を。
逆襲のシャアにはもう少し解説が必要か
ガンダムという作品である以上、初代ガンダム、次のZガンダム、ガンダムZZと知識がある前提とういのは仕方ないかなと思いますが、やっぱりもう少し解説が必要なのかなと思いました。
30年たった今あらためて逆襲のシャアについて、ストーリーの流れにそってみていきます。
逆襲のシャア Blu-ray4Kリマスターの予告動画
TM NETWORKの「BEYOND THE TIME」とダイジェストで盛り上がるなあ。
しかし、νガンダムの戦闘シーンはどのカットもスピード感もありカッコい。
逆襲のシャア プロローグ
逆襲のシャアは、チェーン・アギとアナハイムのオクトバーのやり取りからはじまる。2人の会話からシャアが隕石落としを実行していることがわかる。
チェーンが被せられたシートをどかすとそこに現れるνガンダム。
クェス・パラヤ
地球に場面がかわり、クェス・パラヤ(13歳)がマンハンターに補導されるシーン。
クェスは地球連邦政府高官(参謀次官)アデナウアー・パラヤの娘。
家出をしクリスチーナという女性(マンハンターに警棒で腹パンされる人物)のもとでニュータイプになるための修行をしている。そこへマンハンターが現れアデナウアーの元へ連れ戻される。
自分勝手でわがまま、情緒不安定とちょっと距離を置きたい人物。実母は離婚し家を出て行き、父の愛人(キャサリン)と険悪な仲。道徳的にはあまりいい環境とはいえない家庭で育つ。
フィフスルナの落下
Zガンダムの共闘から5年の月日を経て、アムロとシャアは対立。お互いの意見をぶつけ合いながらモビルスーツでの戦闘を続けます。アムロとの戦闘では、ギュネイに「大佐、なんでファンネルを使わないんです」と言われる。後からわかる事だが、シャアは情けないモビルスーツ(リガズィ)と戦って勝っても意味がないと思っている。
シャア「私、シャア・アズナブルが粛清しようというのだ、アムロ」
アムロ「エゴだよ、それは」
かませのギュネイ
ギュネイがかませ役として見事に役割を果たします。アムロのビームライフルの一撃をシャアに守ってもらっておきながら、その後すぐに後退するアムロの一撃を脚部に被弾しけシャアとともに撤退。
アムロとシャアのパイロット技能の高さを身をもって伝えてくれます。
ハサウェイ・ノア
宇宙港での一幕。
ブライト一家、ミライとハサウェイ、チェーミンの登場。Zガンダムではまだ小さかった子供たちもこんなに大きくなっています。ハサウェイにいたっては、劇場版主人公としても活躍が約束されていますし。
ミライたちは連邦政府のジョン・バウアーからの推薦状で宇宙に上がる予定だったようですが、アデナウアーの政治特権での割込みによる影響で搭乗できなくなってしまう。が、アデナウアーの愛人キャサリンが、「クェスと一緒に行くくらいなら地球で凍え死んだ方がまし」といい搭乗拒否。空いた席にハサウェイが乗る事に。
ジョン・バウアー
連邦政府高官。ロンド・ベルの再編に尽力する。陰の立役者。νガンダムの開発資金と製造のためのアナハイムのフォン・ブラウン工場を手配したりとかなり影響力を持っている人物。
ガンダムUCとジョニーライデンの帰還にも登場している。
νガンダムとサイコフレーム
シャアの第二波はないと予想しアムロは月は向かう。そこでνガンダムの調整とサイコフレーム技術についてチェーン、オクトバーと意見を交わす。
サイコフレーム
オクトバー「このコンピュータ・チップが、言ってみれば金属粒子並みの大きさでフレームに封じ込めてあるんです」と説明しているが、後からこの技術自体がネオジオン(シャア)から提供されたものだと分かる。
アムロのいない間に シャアの第二波は陽動作戦
シャアはフィフスルナ落としの作戦の締めくくりとして追撃するロンド・ベルを陽動をしかける。シャア自身はその間に連邦政府と密会の場となるロンデニオンへ赴く。
ネオジオンの陽動作戦では「こういう時に数を減らす」と意気込むレズンとケーラが戦闘となるが、終始ケーラが防戦だったな。レズンはやっぱり優秀なパイロットか。
しかし、ケーラの「大尉がいないんだから」のセリフからアムロも大人になり、頼れる上官になったんだなあと思ったり。
カイザスとホルスト
シャアの演説をサポートしているこの二人。どんな立場、思想なのか映像からはわからなかったのですが、どうやら政治的な面でシャアをサポートする役目のようです。
カイザス・M・バイヤー
文官。シャアの政治・外交面の参謀役。ギュネイの強化の程度を懸念している。
漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』では、ジオン独立同盟の党首として登場。旧知の間柄であるマハラジャ・カーンを通じ、シャア・アズナブルに対しジオン・ズム・ダイクンの遺志を継いで決起するように働きかける。引用:機動戦士ガンダム 逆襲のシャアの登場人物 – Wikipedia
ホルスト・ハーネス
文官。カイザスと共に政治・外交面の参謀役。生粋のジオニストでジオンの再興を願っている。連邦政府とアクシズ買収の折衝を行った。
OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』では、アクシズの高官として登場し、漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』ではザビ家信奉派として描かれた。これらは本来「アクシズの高官B」というキャラクターであったが、現在の解説本ではホルスト本人として扱われている。
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』は映画の以前の年代の話で、ネオ・ジオンの文官として登場。一年戦争時点からジオン軍の軍政を担当していたとされる。元ジオン軍のエースパイロットらからは「性質の悪い軍閥官僚オヤジ」と評されている。引用:機動戦士ガンダム 逆襲のシャアの登場人物 – Wikipedia
レズン・シュナイダー
アムロの遠距離射撃を避け「援護の艦隊か?」とレズン。引き際だと感じたのか「後退信号だ」と全機の後退を支持する。「あの引き際 鮮やかだな」とアムロもつぶやく。レズン姐さんかっこいい。
ロンデニオンへ
アムロもνガンダムと共に再度合流し、ロンドベルはサイド1のロンデニオン(ロンド・ベルの拠点でもある)へ向かうことに。
道中、アムロはララァの夢にうなされ、クェスとハサウェイはそれぞれのニュータイプや家族についてのやり取りが描かれる。
カムラン・ブルーム
会計監査局のカムラン・ブルーム。ミライの元フィアンセで、機動戦士ガンダムにも登場している人物。
後にシャアとの密会をブライトへ提言、さらには核弾頭の横流しも。
映像版では「現行の連邦政府が生き続ければ終身刑ですね」とカムラン本人が言っていますが、コミック「虹にのれなかった男」ではその罪は極刑にもなり得るとのこと。
ロンデニオンでの会談
会談はアクシズの受け渡し(=連邦とネオジオンの和平成立)についての最終合意についての場でした(連邦側が勝手にそう思っているだけですが)。
連邦側からの条件は「ルナ2でネオ・ジオン艦隊の投降。その後、連邦側でアクシズをスウィートウォーターへ移動」という条件であれば、小惑星アクシズをネオ・ジオンに譲渡すると。
ネオジオンのアクシズ買取で以下のようなやり取りが行われている。
ホルスト
「アクシズをスウィートウォーターに運搬する仕事は、我が艦隊にやらせたいのですが」
アデナウアー
「なぜです?」
ホルスト
「艦隊の者が失業しても、我々は失業手当も出せない現状でして」
シャア
「そうか、問題だな」
アデナウアー
「了解です、連邦軍への再就職を考慮しましょう。それにあのアクシズの移動は、装備されている核エンジンがまだ使えますから、大丈夫です」
ホルスト
「昔のエンジンがまだ使える、や、そりゃすごい」
このやり取りから連邦側がネオジオン側を下にみているという事がよくわかる。
アムロとシャアの取っ組み合い
「アムロ、私はあこぎな事をやっている、近くにいるのならこの私を感じてみろ」なんて前ふりするから、実際にアムロと鉢合わせするシャア。
フィフスルナの続きとばかりに互いの意見をぶつけるアムロとシャア。途中、ギュネイのホビーハイザックの介入でその場を離れるシャアと共にいくことを選択するクェス。
ちなみに、このバギーに乗っている時にハロが撮ったとされる写真がガンダムUCでブライトの部屋に飾られているアムロの写真となる。
アクシズ降下作戦 前日
クェスの戦闘訓練や電車での一幕、シャアとナナイの関係など描かれる。
シャアがいまだにララァに囚われていることがよくわかる。
ルナ2での武装解除のはずが実はルナ2の制圧
シャアの思惑はホルストのセリフの通り「ダミー混じりの艦隊でルナ2を叩き、その間にシャアがアクシズに進攻。うまくすればルナ2の核兵器まで使える」といったところ。
武装解除を信じているアデナウアーは「艦長、我がクラップはなぜ前に出ないのか?シャアに失礼だろ」と呑気な発言。
偵察としてジェガン3機を発信させるが時すでに遅し。連邦の偵察機もろとも艦砲射撃を開始するネオジオン艦隊。アデナウアーは「馬鹿な 条約違反だ」と。まだ言うか。
その後ネオジオンは苦もなくルナ2を制圧し、ルナ2の核も地球寒冷化に利用する。
クエスによる父殺し
「みんな、落ちちゃえーっ」とビームガトリングガンを連射するクェス専用のヤクトドーガ。
折しも父アデナウアーの乗艦している戦艦でした。
直後、クェスのヤクトドーガはミサイルの直撃を受け右腕を損傷。
ちなみに後の射出シーンで損傷し欠損したはずの右腕がついている。
またガンダムUCで改修されたこのヤクトドーガがみる事ができる。このシーンよかった。
アクシズ降下作戦開始 第一波(前半戦)
ブライトたちの元にルナ2の連邦の船が合流。ジェガン隊の生き残りからネオジオンがルナ2の核貯蔵庫に潜入したことを知る。
ロンドベルはここからアクシズへ向かうわけだが、どうもルナ2、アクシズ、地球の位置関係がわからないな。
一方シャアはすでにアクシズ内部から核パルスの調整を進めていた。
ルナ2を制圧したネオジオン部隊の合流
ナナイ、ギュネイ、クェス、レズンたちルナ2制圧部隊がアクシズの戦闘空域に入る。
レズンの発進前のやり取り。
ナナイ 「さらに30秒間、援護射撃をする」
レズン 「まめなこった」
ナナイ 「各員の健闘を祈る」
レズン 「あいよ」
レズンのこの皮肉めいた返答がいい。
ギュネイ 最大の魅せ場
複数の核ミサイルをファンネルで迎撃に成功するギュネイ。しかし今までの強化人間と比較したら非常に安定しているよギュネイさん。
さようならレズン姐さん
チェーンの操作する機銃でやられてしまう何ともあっけない幕引きとなってしまうレズン。しかし、サイコフレームがどう影響を与えてレズン撃墜につながったのか、いまいちわからないんですよね。
さようならケーラさん
リガズィでアクシズを止めようとしていたケーラはギュネイのヤクトドーガに捕まり人質に。
アムロは投降の意思をしめすが、νガンダムのファンネルが敏感すぎ防御動作をする。ギュネイは警告を無視したといい、ケーラを投げ捨てる。さよならケーラさん。
ケーラを回収したアムロはその場を離脱する。
アクシズ降下作戦 ハーフタイム
シャアとナナイは大人なやりとり。かたや、クェスとギュネイの交わらないやり取り。ギュネイ・ガスめげない男だ。
ロンドベルはアクシズ降下を止める作戦として、アクシズのノズルの破壊、アクシズ内部からの破壊を計画。
「すまんが、みんなの命をくれ」
アクシズ降下作戦 第二波(後半戦)
サイド2、サイド5の連邦艦隊、ルナ2を脱出した部隊がアクシズ空域に向かっている。いよいよ最終局面。
クェスのαアジールに対して「…子供に付き合っていられるか」と一蹴するアムロ。
実際手も足も出ないαアジールの元へギュネイのヤクトドーガ、ギラドーガ隊の合流でピンチに陥るアムロだがファンネルのIフィールドで一転攻勢。
その流れであまりにもあっさりやられるギュネイ。
ハサウェイとクエス、そしてチェーン
クェスをとりもどすためジェガンに乗り込むハサウェイ。アムロを援護するためサイコフレームを持ち戦場へ向かうチェーン。その先にはαアジールに搭乗するクェス。
最後まで周囲の人はクェスに振り回される。そしてリガズィのミサイル一発で撃墜されるαアジール。脆いってもんじゃない。
「やっちゃいけなかったんだよ。そんなこともわからないから、大人って、地球だって平気で消せるんだ」そして、ハサウェイのジェガンから放たれるビームライフルがリガズィを打ち抜く。チェーンさん、何も悪くないのに。
アクシズでアムロとシャア最終決戦
アクシズに取りついている戦艦をアムロが撃墜。どうやらルナ2の核を搭載した艦だったようだ。この距離で核爆発させて問題ないものかね。核爆発はしていないのか?
フィフスルナの時と同じく、アムロ、シャアともに甘噛みしながら互いの兵装が減っていく。サザビーにいたっては「パワーダウンだと?」だって。
最後はモビルスーツ同士の肉弾戦。
アクシズショック
名言しかないシーンですね。
アムロ、シャアの最後
アムロ、シャアともに最後の最後までララァの話。他に話題はないのか。いや2人の間にはそれほどに深い軋轢があったのか。
シャア「ララァ・スンは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ。そのララァを殺したお前に言えたことか」
アムロ「お母さん?ララァが?うわっ」
逆襲のシャアをあらためてみた結果
みる、調べる、みる、調べるを繰り返しようやく流れがわかった。
子供のころみた逆襲のシャアは「ヤクトドーガかっこいい」「サザビーかっこいい」と「モビルスーツかっこいい」だけだったが、大人になってみる逆襲のシャアはアムロとシャアの因縁から、ナナイやカムラン、ギュネイなど細かな人物描写までしっかり楽しめました。
しかし、ギュネイ有能。劇中で何機撃墜したんだ。
あとギラドーガかっこいい。
一番気になったのは、ルナ2、アクシズ、地球の位置関係。
ちなみに、今はhuluで初代ガンダム、Zガンダム、ガンダムZZ、逆襲のシャア、ガンダムUC、seed、ガンダム00をみることできます。いつまで視聴可能かは現時点では不明。しかし他の動画サービスもそうですが、一時的にみられるのでなく永続的にみられるようにならないものか。