ガンダムワールドの女傑といえば、ハマーン・カーン(もしくは、キシリア、シーマ様あたりか)。
私自身ピンクの怖い女性という印象しか持っていませんでしたが、ZガンダムからZZと2作品にまたがる登場(0083にもちょい出演)、ガンダムAで連載のヴァルプルギスでのハマーンもどきの登場、ロボット大戦などゲームでの強キャラ設定など、もっとよく知るべきキャラと思い、改めてハマーン・カーンという人物を調べてみました。
画像:RENOTE
ハマーン・カーン出生 U.C.0067年1月10日
宇宙世紀0067年1月10日、ジオン公国高官 マハラジャ・カーンの次女として生まれる。
三姉妹の次女。この時点でびっくり。ひとり娘じゃなかったんだ。。。
とはいえ、この設定はコミック版からとなりどう切り取るかで見え方が変わってくる気がします。
画像:ミドルエッジ
映像作品から確認できる点は、『ガンダムΖΖ』第32話のみであり、ハマーンがモノローグで「私の姉はザビ家に尽くし、宇宙の果てで死んだ」と述べている点のみ。
ハマーン姉妹について
ハマーン・カーン、なんと三姉妹ということ(設定揺れあり)のようです。
長女マレーネ・カーン
漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』では、姉はマレーネ・カーンという名前であり、ドズル自身の要望により側室のような立場に差し出されたことが語られ、アクシズ到達前に亡くなっている(単行本11巻)。
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R 宇宙世紀英雄伝説 虹霓のシン・マツナガ』では一年戦争時代の存命のマレーネが登場するが、『C.D.A.』と描写は全く異なり、マレーネを妾にしたのはドズル本人ではなく、妾に子を作らせたいというデギンの意向があることが語られた。
と、ふわふわしてはいますが長女は実在しマレーナ・カーンという名で、一年戦争後のアクシズへの亡命時に死亡しているという点は揺るがなそうですね。
次女ハマーン・カーン
本件の主役。
三女セラーナ・カーン
ゲーム『機動戦士ガンダム アドバンスドオペレーション』に登場するキャラクター。
ジオン高級官僚(外務次官)だが、副統帥とは逆に地球圏とスペースノイドの融和を目指す「ジオン穏健派」の人物。
ジオン内の派閥紛争がアースノイド(地球住民)の粛清を掲げる「ジオン強硬派」の勝利で終結しようとする直前に、連邦軍旧エゥーゴ勢力と接触を図り、地球に降下する。
ハマーン・カーンと似て冷静沈着な思考を持つが、もっと雰囲気は柔らかい。引用:pixiv
youtubeに参考になりそうなものがありました。
ハマーンとニュータイプ ~U.C.0079年
ジオン時代にキシリア・ザビの元でニュータイプ研究機関での検査など行われている(他のニュータイプ研究所のように人体実験のようなものではなく、おそらく軽いテストなどと思われる)。が、後に自分の体を他人に調べられる事が苦痛となっていき、研究を拒絶しすように。
画像:GUNDAM.LOG
その後、アクシズでシャア・アズナブルの存在を知り興味を持つと、再び研究に協力するようになる。
一年戦争終結とアクシズへの逃避 U.C.0080年
宇宙世紀0080年1月1日の戦争終結に伴い、ジオン軍は火星と木星の間、アステロイドベルト(小惑星帯)にあるアクシズへ逃亡する事になります。ハマーン・カーン、13歳という事になりますかね。
このアクシズへの逃亡行中の姉マレーネ・カーンの病死、アクシズ到着後のドズルの妻ゼナの立て続けにの近親者の不幸に見舞われる。
ジオン公国高官 マハラジャ・カーンの娘で、ドズルはじめザビ家との懇意もあったカーン家(長女はドズル・ザビの侍女として妻ゼナ・ザビ、娘ミネバ・ザビの世話役を務めていた)という事もあり、ゼナ・ザビの死後、ミネバ・ザビの世話を引き受けていた。
アクシズでシャア・アズナブルとの出会い U.C.0081年~
アクシズでシャア・アズナブルとの出会いがあります。
一年戦争終結後のシャアのその後を描いた漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』に、準主役として14歳時点からのハマーンの姿が描かれています。
この写真もアクシズにシャアがいた時のものか。
画像:ジオンの服の元ネタこれか
この漫画をどうとらえるかは、それぞれでしょうがZガンダム、ガンダムZZのハマーン・カーンを形成する重要な時期でしょう。
声優さんも参考としたようではありますが。
ハマーン・カーン役の榊原良子も本作を評価しており、劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation』のキャラクター作りに役立ったという。引用:機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像 – Wikipedia
父マハラジャ・カーンの死去 U.C.0083年8月9日
宇宙世紀0083年8月9日(デラーズ紛争勃発直前、デラーズ紛争は10月13日-11月13日)、父マハラジャ・カーンが死去(アクシズ内乱が制圧された日に病死)しています。この時、ハマーン・カーン16歳。
8月11日、シャア・アズナブルの推挙でミネバ・ラオ・ザビの摂政に就き、事実上のアクシズの指導者となる。
ザビ家再興という目的を掲げてジオン公国残党をまとめつつ国力を蓄えていく。
スターダストメモリーにちょい登場 U.C.0083年11月10日
「寒い・・・ここにあと何年・・・」の台詞とともに、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』でアクシズ艦隊を見送る姿が確認できます。
画像:ミドルエッジ
ハマーン・カーンのアクシズ地球圏へ向け発進 U.C.0086年2月6日
宇宙世紀0086年2月6日、核パルスエンジンを用いて小惑星アクシズを地球圏に向けて発進。
正確な時間はわかりませんが、おおよそ1年半くらいの航行。
前述していますがアクシズは、火星と木星の間(アステロイドベルト)にある小惑星です。
ハマーン・カーンのアクシズ 地球圏へ戻る U.C.0087年10月12日
宇宙世紀0087年10月12日、地球圏に舞い戻り第三勢力アクシズとしてグリプス戦役に介入します。『機動戦士Zガンダム』でのハマーン・カーンの活躍です。ハマーン・カーン20歳。若い!
シャアとの確執
アーガマ側からハマーン・カーンと接触、交渉することに(第33話 アクシズからの使者)。
ここではじめて、登場するハマーン・カーン。
画像:kemoxxxxxの日記
ミネバ・ザビを担ぎ出したことへ怒りをみせるクワトロ(シャア)と、自分の元を離れたシャアへの憎しみから苛立つハマーン。まさに痴話喧嘩。
画像:RENOTE
ドSのハマーン様
前回のイザコザがありつつも、再度エゥーゴから同盟の申し入れの(第43話 ハマーンの嘲笑)で、ハマーン・カーンのキャラクターがよくわかる。
シャア「グリブス2のコロリーレーザーをグワダンの手で破壊してもらいたい」
ハマーン「フフ・・・シャアからそのような申し出を受けるとは嬉しい。だが、困ったものだな。お前は物の頼み方を知らないようだ。」
シャア「頼むハマーン・カーン。コロニーレーザーを潰してくれ」とサングラスを取り深々と頭を下げる
ゲスいですなあ、ハマーン様。
その後、ハマーンは「アーガマを狙ったビームが、逸れてグリプス2に当たったとは不幸な事件だ」と約束を守る。
ジャミトフ暗殺未遂 アクティブなハマーン様
アーガマへ単身で乗り付けたりとアクティブな女子。
次はなんと、ティターンズの親玉ジャミトフの暗殺だ!失敗しちゃったけども!活発な女子!
シャアとMSでの痴話喧嘩 U.C.0088年2月22日
加熱するシャアとハマーンの痴話喧嘩はついにMS同士の喧嘩に!
グリプス戦はエゥーゴの勝利となるが、ハマーンはまだシャアに粘着します。
すでに満身創痍の百式をこれでもかと攻め立てます。
画像:りんごのブログ園
マウントをとったハマーンは「これで終わりにするか続けるか・・・、シャア!」と、まだ自分の元に戻るよう説得をします。
シャアはそんなハマーンに、そもそも愛想を尽かせているのですが。。。
最後の賭けで百式のバルカンから廃艦誘爆。巻き込まれる百式とキュベレイ。
間一髪脱出したハマーンは、消滅した廃艦をみて「シャア・・・。私と来てくれれば・・・。」と最後まで、シャアにこだわったハマーン様でした。
そして、戦闘宙域から離脱します。
第一次ネオ・ジオン抗争 U.C.0088年2月29日
宇宙世紀0088年2月29日、グリプス戦役の終結後にジオン共和国の戦力も吸収し、組織名をアクシズからネオ・ジオンと改称。戦後の隙を突いて各サイドに制圧部隊を送り込み、地球圏を掌握。
第一次ネオ・ジオン抗争 U.C.0088年8月
自ら艦隊を率いて地球に降下。武力の威嚇をもって連邦議会のあるダカールを制圧し、ジオン公国やティターンズの残党を配下に収める。
ハマーンのコロニー落とし U.C.0088年10月末
連邦高官が住むダブリンを武力隔離、市民もろとも狙うコロニー落としを決行(第35話 落ちてきた空)します。ジュドーたちが阻止しようとするも、コロニーはダブリンに落着します。その結果、地球連邦政府にジオン公国発祥の地サイド3の譲渡を認めさせる。
画像:りんごのブログ園
金髪ハマーンとアッガイ
『第40話 タイガーバウムの夢』ではちょいちょい話題にあがる、金髪に変装するハマーンとアッガイに搭乗する話があります。
画像:GUNDAM.LOG
アクシズ グレミー・トトにより占拠される U.C.0088年12月25日
グレミー・トトによる内乱が勃発する。
内乱発生時はコア3に滞在中で、グレミー配下のプルツーに命を狙われ辛くも逃げ延びるが、小惑星アクシズはグレミー・トトに占拠されてしまう。
ハマーン・カーンの最後(享年22歳) U.C.0089年1月17日
宇宙世紀0089年1月17日、グレミー・トトに賛同した者達との戦闘が続く中、ΖΖガンダムを駆るジュドー・アーシタと対決。最終的に紙一重の差でジュドーに敗れ、ジュドーが救いの手を差し伸べるもののそれを拒む。そしてキュベレイをモウサ(アクシズの居住ブロック)の壁に激突させ、絶命する(生死不明となっているものもある模様)。
ハマーン・カーン享年22歳。
画像:りんごのブログ園
ハマーン・カーンとは何だったのか
Zガンダムの放映が1985年3月2日-1986年2月22日、ガンダムZZの放映が1986年3月1日-1987年1月31日と、昔の作品のためハマーン・カーンがどういったキャラクターなのか知る機会もあまり無いかと思います。ゲームでピンクのボブヘアーの強キャラ女子という感じの認知はあると思いますが。
敵方の大将(Zガンダムのジャミトフ)の暗殺(未遂となるが)や、コロニー落としもやっちゃっているし、なかなかにバイタリティあふれる女性。富野氏(監督)は「強い男に憧れながらもそうした存在を理解できず、結果的に漁夫の利を得ようとする小悪党に成り下がった女」と見ているようですが、なかなかにその通りといった感想です。